Saturday, July 01, 2006


金澤ゆかり(Production Harmony)

CAMERA:E-300
LENSE:NIKON Ai-s Nikkor 85/f1.4
ISO400 1/200 シャッター優先AE
Sylkipix"HIMAWARI"で現像

Ai-sの85/1.4は銀塩時代(FM2とかF3使っていたころ)から使ったり売ったりを繰り返したレンズ。いいレンズだとは思うんだけど、いかんせん銀塩時代は色乗りの薄さ、デジに入ってからはフレアやゴーストに悩まされて使いこなすまでに至っていない。AiAF85/1.4Dはペンタの設計を流用しているというだけのことはあると言う写りらしく、興味はあるけど未だに使ったことがない。誰か貸してください。


たとえばペンタの77limやコシナの75mmと比べた時、このレンズから感じる印象はまず「線の太さ」で、次に「色の濁り」だったりする。悪いレンズじゃないんだろうけど、使いこなし難しそうだなぁ…いままでたぶん5本くらい買っちゃ売りしていると思う。フードがないと買取の時に嫌な顔をされるレンズの代表格。

おすすめ度:☆☆(安価に手に入る85/1.4としてはα85/1.4(I)と並ぶ双璧。使いこなせば神。たぶん)

金澤ゆかり(Production Harmony)

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA HEXANON AR 50/f1.4
ISO400 1/1000 シャッター優先AE
Silkypix"HIMAWARI"で現像

どうせならモノクロも。

金澤ゆかり(Productin Harmony)

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA HEXANON AR 50/f1.4
ISO400 1/800 シャッター優先AE +0.7EV
Silkypix"HIMAWARI"で現像

ノイズを叩くことをせず、解像感重視でフィニッシュしたもの。Web用途としてならぎりぎり耐えられるが、おそらく六ツ切りにも耐えない。伸ばせない変な800万画素機。

金澤ゆかり(Production Harmony)

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA Zoom-HEXANON AR 35-70/f4
ISO400 1/320 シャッター優先AE +0.7EV
Silkypix"HIMAWARI"で現像

E-300での撮影はノイズとの戦いだった。とにかく、高感度域が実用にならない。他社同クラス機のノイズは高感度域になると細かい色ノイズが全面に重反されるが、E-300の場合、物凄い大きさの色ドットが均一な面に千鳥状にばら撒かれるというそれは物凄い…暗部にマゼンタ、人肌の明部にはイエローの大きな四角が背面液晶で見てもわかるくらい盛大に乗るというのはどうしたことか。さらに、そういう画像には一切解像感がない。何も分離していないとしか言いようのないベターっとした画像になる。これはおそらく

内部でアナログ段でのノイズリダクションをかけているんだけど、そのかけ方が常軌を逸している。

のだろう。このA/D変換後のデータをRAWで出力させ、一般的な現像ソフトでデモザイクすると

女の子が全員皮膚病になる。

…これじゃこまるので、明部と暗部に乗ったノイズは、まず色域を特定し、その色域の明度と彩度(させには色偏差もかけて)を、非ノイズ部分のデータになじませてからデモザイクしてやるというしちめんどくさい作業が必要になる。そして、そのデモザイクされたデータに対して、今度は適切な解像感を与えるために色収差の補正、偽色の抑制、シャープネスと閾値の設定という工程をかけてフィニッシュする。ここでの作業で解像感を犠牲にすればつるつるの肌が得られるし、ちょっとでも解像感を得ようとすると

お肌がきれいな霜降りになる。

ので、ぎりぎりの判断が必要だ。ふー。でも、Silkypixの"HIMAWARI"でやっとそこそこ納得のいくフィニッシュが出来るようになったので、お蔵入りしていたこのセッションのデータもこうして日の目を見られたというわけである。Silky様々というお話で。

Friday, June 30, 2006


オリンパスの青い空(亀戸)

CAMERA:E-300
LENSE:SMC PENTAX FA*24/f2
ISO100 1/800 シャッター優先AE +1.oEV

実はこの画像を探していました。ペンタックスのFA*24/2はデジタルとの相性がよくないという話があり、実際に自分の持っていた個体のうち、一番最後に持っていた分のブツが非常によろしくありませんでした。それがこの作例です。たまたま、*istDSを友人に化していたため、アダプター経由でE-300につけているわけなのですけど、110判につけてもやはり周辺が盛大に流れています。さすがに色にじみはそれほどでもないのですが、このレンズ、近接で撮影すると劇的に悪い像を得られる困ったシロモノでした。

結局、後群の接着不良ということで再組み立て再調整となりましたが、ペンタ的にはこれでも規格の範囲だとか…人物を縦位置で撮ったら顔が色にじみでめちゃくちゃ(倍率色収差なので絞っても改善しない)なんていうレンズが規格の範囲内であるわけないだろ?な?写ルんですよりよれ性能の悪い☆レンズなんてありえないことはわかるよな?…それでも規格の範囲内なんだそうで。

いろんな情報を総合するに、ペンタはもうFA☆系を正常に組む能力がなくなってるんですね…それを実感した一本でした。まともに写らないくせにこんなでかいサイズで…なに考えてんだか。

おすすめ度:☆☆(当たり品は凄い写り。でも、ハズレが多そう。ネットでの評判でこのレンズを褒めているものを見たことがない。これはもう組み立て精度の問題としか)

仲村瑠璃亜(Yellow cab)

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX FA*200/2.8
ISO200 1/640 f4.5 絞り優先AE
Silkypix"HIMAWARI"で現像

また瑠璃亜かよとかいわんように。あんたそんなに好きなんですかとか言わんように。あくまでも作例なんだから(^o^;

と、いうわけで、髪の毛の一本一本をシャープに解像する絶品の一本。それがFA*200/2.8。この写真、晴天で光量が十分にあるので、絞り適当であとなりゆきで撮影したらこんな感じになった。もちろん、元画像は適正露出の濃い色のりのシロモノですが、髪の毛の調子を出すためにひたすら飛ばしたらこんな感じに仕上がった。ちょっと絞りすぎてるせいで左の人物がうるさいですが、ほんとに使うならCS2でぼわぼわさせてしまえばいいので、あまり気になさらないでください。作例なんで(しつこい)

宮崎あおい(ヒラタオフィス)

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX FA*200/f2.8
ISO200 1/60 f2.8 マニュアル露出
Silkypix"HIMAWARI"で現像

FA*200/2.8は傑作レンズだと思う。とにかくよく写る。F*300/4.5と同じ光学系であるはずのFA*300/4.5がいまいちしまらない画質であるの対照的に、このFA*200/2.8はまるでF*300/4.5の生まれ変わりなんじゃないかというくらいよく写る。FA*300/4.5は三脚座の省略や組み込みフードの廃止とか、コストダウン主眼に開発されすぎて、肝心の画質が落ちたんじゃないかという疑いを今は持っている。ちなみに、FA*300/4.5なら最盛期には3本持っていた(不毛…)

ところで宮崎あおい。この写真はラブドガンの時の舞台挨拶の分なのだけど、さすがに1/60は辛い。この写真も被写体ブレで全滅している。今思えばせめてISO400で撮っておけよという感じなのだけど、当時は本当に*istDの高画質モードに疑念を抱いていたのだ。これはそういう時代の記録でもある(意味不明)

宮崎あおいは色白で目パッチリ系のクール美人。テレビや映画、雑誌の写真とかは作ってるなぁと言う気がする。そもそも、目が細く見える写真が非常に多いのは謎だ。おそらく本人はド近眼系の目パッチリタイプじゃないかと思うのたけど…

この写真も、もちろんヒラタオフィスさまにblogへの掲載に当たっての許諾など得ておりませんので、事務所への問い合わせ、通報などは固くご遠慮くださいませm(_ _)m

おすすめ度:☆☆☆☆(デジで使うなら三脚座が欲しい!でも写りは極上。買って全く損なし!)

ポインター

CAMERA:*istD
LENSE:SMC Fisheye Takumar 17/f4
ISO200 1/30 シャッター優先AE
Silkypix"HIMAWARI"で現像

縦横をきっちりと補正してみた。なんか、ポインターの印象が変…そもそも左右に余白が…orz このときはSMCT20/f4.5も持ち込んで撮影しているが、画角が狭くて苦労した…


ポインター

CAMERA:*istD
LENSE:SMC Fisheye Takumar 17/f4
ISO200 1/25 シャッター優先AE
Silkypix"HIMAWARI"で現像

Silkypixのバージョンが上がった。今度の目玉は自動倍率色補正機能。指定した箇所をソフトウェア的に自動計算して倍率色収差を補正するものだ。まだ実装初期のため十全な機能とは言いがたいが、それでもかなり楽に色収差を消すことが出来るようになった。

写真はクライスラー・インペリアルを改造してでっち上げたポインター「城井2号」(^o^; 後部の車体を板金たたき出しで形成しているのがよくわかると思う。インペリアルオーナーズクラブの一部会員からからは「貴重な稼動車になんて改造をするんだ!」とかなり激しく怒られたらしい(^o^;

17mm魚眼をデジタル的に収差補正すると、周辺は陣笠状に歪んでしまう。この作例はその歪んだ部分を一回り切り取ってフィニッシュしている。中央においてある被写体にはほとんど歪みが出ない。広角代わりに使える魚眼。

Thursday, June 29, 2006


駒沢

CAMERA:*istDs
LENSE:SMC PENTAX DA 40/f2.8 limited
ISO400 1/250 f7.1 +1.0EV
Silkypix"AJISAI"で現像

悪いレンズだとは思いませんが、いかんせん描写がつまらない。曲がりなりにもlimitedの名を冠するわけだから77limみたいな神レンズを期待してしまうわけですよ。この写真なんかも右画面外に太陽がいるにもかかわらずゴーストもフレアも出ませんから、性能的には抜群なんでしょうね。

だけど、このつまらん写りはなんなんだろう。少なくともお散歩の供にはならないし、おにゃにゃの子撮りにも使えない。個人的には「いらない」レンズ。これ一本で風景撮る人もいないだろうしねぇ…

駒沢の空

CAMERA:*istDs
LENSE:SMC PENTAX DA 40/f2.8 limited
ISO400 1/400 f7.1 +1.0EV
Silkypix"AJISAI"で現像

はい、ご指摘のとおりゴミが写っています…orz

おすすめ度:☆☆(開放は大した像も結ばないくせに硬すぎ。一方、絞っても何も改善しない。コンパクトなレンズの欲しい人向け)


全景(2)

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX F 28/f2.8
ISO200 1/500 f8 プログラムAE
SILKYPIX Developer Studio Eariy Preview ver.3.0.6.3で現像

空の感じとかはよく出てるんですけど、何でこんなに滲むんだろう…細部が全く解像しないというのは近代レンズとしては凄過ぎる。横位置見ても仕方ないですね、これじゃ

全景

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX F 28/f2.8
ISO200 1/500 f8 プログラムAE
SILKYPIX Developer Studio Eariy Preview ver.3.0.6.3で現像


バカと何とかは高いところに登りたがると申しますが、さえぎるもののない広い視野を得られる場合、広いレンズを使いたくなるのが人情というものであります。で、F 28/2.8。激しく傾いていますが。

あまり評判のよろしくなかったM 28/2.8の後期型と同一の光学系を使ったものとしては最後期のモノ。このあと非球面化されたFA28/2.8にリプレースされるわけですが、描写はご覧の通りで。ピントは無限なんですが…手前の影の部分にはピントが来ている様に見えますが、単に暗いので細部がよくわからないだけでしょう。f8まで絞ってこれというのは…この先はご想像にお任せします。

おすすめ度:☆(AF化されたMレンズとしてみれば貴重。普通に使いたい人にはFA28/2.8をおすすめします)

Wednesday, June 28, 2006


日暮里にて

CAMERA:*istDs
LENSE:RICOH XR RIKENON 50/f1.4
ISO400 1/20 f1.4開放 マニュアル露出

ほっほ、ほわー!ほっちゃんほわーっ!…ハァハァ
ちょっと明らかに露出オーバーではあるんですけど、これがXR リケノン50/1.4の開放です。見事な球面収差が出ています。夜間、室内で暗い光源で…なんてなめた事考えてるとひどい目にあうという好例です(^o^;
椅子の金属部分の質感なんかは凄いもので、さすが金のかかったレンズだとは思いますけど、これで人を撮ると「顔がほわほわで誰だかわかりません」

えー、ソフトフォーカスレンズとしての道があるかな。

おすすめ度:☆(特殊用途向け。廃人向け。絞れば物凄くよくなりそうですが…)

四角い空

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 28/f3.5
ISO100 1/800 シャッター優先AE +0.7EV
Silkypix"AJISAI"で現像

このレンズの欠点は、樽型歪曲(見てのとおり)、ほんの少しの倍率色収差(RAW現像で消せる範囲)、全体に漂う腰の弱さ(繊細さと裏表)、と、これくらい。現代のレンズのクッキリハッキリシャッキリポッキリとは正反対の性格ですが、こんなスローな感じのレンズがあってもよいのではないでしょうかね。

四角い景色

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 28/f3.5
ISO100 1/640 シャッター優先AE +0.7EV
Silkypix"AJISAI"で現像

コニカはマウントをEE対応化する際に、ARPと呼ばれるプリセット仕様のFレンズの流用版とアダプターを用意して「とりあえず実絞りで使ってね」という態度で望んだ。コニカのAEはシャッター優先AEだから、実絞り用レンズではまったくその恩恵にあずかれない。35/2.8 135/3.5 200/4(200/5.6も)がARPで「新」発売、52/1.8、52/1.4が旧タイプのまま「継続」販売されていた。

AR 28/3.5は、コニカが1965年に、完全EE対応レンズとして送り出した最初のレンズ群のうちの一本。旧マウント時代、コニカには28mmがラインナップされていなかったから、これがコニカ一眼レフ用28mmレンズとしては最初の一本になる。

8/21訂正:大凡ミス(^o^; このレンズは二代目の小型化されたもので、初代はARPマウントで大型のレンズだった。構成もまったく異なり、ARPは6/7、ARは7/7という構成になっている。フィルター径もぜんぜん違う。何でこんな凡ミスしたかなぁ…

で、どうですか?この写り。

おすすめ度:☆☆☆(繊細にして華麗。コニカ一眼レフ用レンズの典型的描写。好き者には耐えられません(^o^;)

中野某所

CAMERA : E-300
LENSE : TOPCON RE.Auto-Topcor 58/f1.4
ISO1600 1/400 シャッター優先AE
Rawshooter essentials 2006で現像

天井に貼られているたくさんの写真を撮影したもの。シャッター速度から判断するに解放での作例と思われる。にじみ、フレア、像の崩れなどの有無をぜひご確認いただきたい。世界に聞こえた東京光学の技術の精華。これには脱帽だ。

中野某所

CAMERA : E-300
LENSE : TOPCON RE. Auto-Topcor 58/f1.4
ISO1600 1/30 シャッター優先AE
Rawshooter essentials 2006で現像

東京光学は板橋の小豆沢にある名門光学メーカー。板橋は日本の諏訪と呼ばれるほどのカメラメーカー銀座であり、東京光学、旭光学、そして精機光学などが本社を構えていた。
Topcorはエキザクタ互換マウントでありながら、特許の開放連動爪をマウント底部に備えたため、一般的なエキザクタマウントアダプターでは使用することが出来ない。唯一、KONICA-エキザクタ変換アダプタのみがこの開放連動爪よけ設計になっており、それを介することでフォーザーズに取り付けることが出来る。フォーサーズ-エキザクタアダプターではこの58/1.4は引っかかってはめられないことも確認した。とにかく、現状はコニカ変換アダプターしか選択肢がないようだ。

その描写はご覧の通り素晴らしいもので、時代の流れを感じさせない。絞ればすなわちこれ良像。どういう設計になっているのかはよくわからないが、とにかく大したレンズである。

モデルは中野某所の「怖い」居酒屋、『tokinon 50/1,4』の店主、とき・のんたろう(仮名)さん(笑)

おすすめ度:☆☆☆☆(デジタルでf1.4使いたければこれ!いやー、びっくりした)

ぐ・び・な・ま。(池袋駅ホーム)

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA HEXANON AR 24/f2.8
ISO200 1/40 シャッター優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

歪曲を全部直してから縦横をきっちり出してみました。「いけぶくろ」の駅名表示のある柱が曲がって見えますが、柱が曲がってるんです!この写真は曲がってません!

モノクロ耐性の非常に高いレンズだということがここまでの作例でお分かりいただけたと思います。いいレンズです。おすすめです。

んで、ポスターは小西真奈美たんinぐびなま。

止ま…(秋葉原、カメラのキタムラ裏)

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 24/f2.8
ISO200 1/10 シャッター優先AE
RawShooter essentials 2006で現像

あと、このレンズ、曲がりなりにも24mmなので、低速でもぶれることがない。作例は1/10で切ってるけど、背景の建物に書いてある文字を100%拡大してもまったく問題なく解像していた。ただし、通行人は止まりません(謎

大塚

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 24/f2.8
ISO200 1/30 シャッター優先AE
RawShooter essentials 2006で現像

お約束のモノクロ版。奥の「ライオンズマンション大塚第2」を生かすと、左のビルは潰れてしまった。この作例だけでなく全体的に思ったことなのだけど、ちょっと無限の像がよろしくないのかもしれない。

この構図は大塚ではお決まりの1発。つーか、ここが1番かっこいい。で、この車たちはどうやって出庫するんすかね?

ちなみにこの写真、傾いてませんから!(^o^;

メトロポリタン口

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 24/f2.8
ISO200 1/50 シャッター優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

Silkypixで現像するとイマイチ味わいに欠けるかわり、垂直と色収差(倍率ね)はきちんと処理できる。この作例だと別に400%に拡大してチェックしても大丈夫な程度に色収差を直すことができた。

でも、なんか淡白だなぁ…

池袋界隈

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 24/f2.8
ISO200 1/125 シャッター優先AE +3.7EV
RawShooter essentials 2006で現像

フレアを生かすならこんな感じかなぁ…中央のビルの天辺に太陽があるわけです。え?ゴースト?この作例では出ていません。出るとすると極小の赤い色の奴が中央下寄りに出ますね、このレンズ。でも、真逆光でもわからない方が多いです。そういう意味では優秀なレンズ。3.7段プラスしているというのは書き誤りではありません(^o^;

月極駐車場

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 24/f2.8
ISO50 1/500 シャッター優先AE +0.7EV
RawShooter essentials 2006で現像

この写真に意味を問うてはいけません(謎)中心がきちんと解像しているのに対して周辺が全く使えないことがこの写真でもよくわかる。特に左が悪いが、これは片ボケかもしれない。なんせテキトーにマウント付けてるからなぁ…orz 無限はきちんと出ていますね。

このれんず、やはり色味や調子が素直で使いやすい。もう少しだけ調子は硬いほうが好ましいが、これはショートフード(50mm用をつけている)とリアのフレアカッターを除いた影響で全体にフレアがかかっているのかもしれない。

前野町界隈

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 24/f2.8
ISO50 1/3200 シャッター優先AE +0.7EV
RawShooter essentials 2006で現像

前野町と言ったってよくわかんないと思いますが、淑徳短大工事現場の脇の路地で撮影。この電柱は銀塩時代によく撮っていたもの。これと注禁の標識が二大お気に入り被写体だった。デジタルで撮影するのは初めてなれど、銀塩時代と似たような仕上がりにって満足している。

KONICA AR 24/2.8は2種類あって、今回使った初期型とコンパクト設計のNewタイプが存在する。oldタイプは典型的なデカ前玉のレトロフォーカス設計で、うまく使わないと周辺に激しく色収差を発する難しいレンズ。たぶん、設計を一新したNewタイプの方が当然のように写りはよいものと思われ。でも入手難なんだよね>Newタイプ。

でもね、まぁ、空がきちんと青く写るし、AR 50/1.7と同じ渋い調子で気持ちいいし、E-300で使うと標準相当の画角だし、持っておいて損のないレンズじゃないでしょうかね。相場は大体19000円から21000円の間。市場とレモンに複数在庫あり(レモンには無意味に高い値付けのブツもあるけど無視すべし)

おすすめ度:☆☆☆(ふつーのレンズ。ただし、湾曲と色収差あり。使いこなし要注意)

Tuesday, June 27, 2006


ときわ台駅前

CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 57/1.4
ISO50 1/25 シャッター優先AE +0.7EV
Silkypix"AJISAI"で現像

ついでにもう一枚。端的に言うと「昔のネガプリントの色」だね。たしかに昔のネガプリントはこういう発色と調子だった気がする。今はもう褪色しちゃってるわけだけれども。悪い言い方をすれば「古くさい」カラーバランス。しかし、1965年のレンズですからね。

一説によると、デジタルカメラと銀塩用レンズの相性問題はコーティングがないレンズのほうが起こりにくいという。このレンズも貧弱なモノコート(それでも28/3.5や35/2.8などよりははるかにマシ)しか施されていない感じなので、その分、デジとの相性はよいのかもしれない。いや、やっぱそんなことはないか。よーわからん。

ときわ台駅前
CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 57/f1.4
ISO50 1/40 シャッター優先AE +0.7EV
Silkypix"AJISAI"で現像

…こってり系。色収差とパープリフリンジを探してください。うすーく、色収差は見えるので。パープルフリンジは絶望的。特に消してはいません。

AR 50/1.4の淡白で無個性的な写りと正反対の個性的な写り。なんだかなぁ…

池袋西口
CAMERA:E-300
LENSE:KONICA AR HEXANON 57/f1.4
ISO50 1/60 シャッター優先AE +0.3EV
Silkypix"AJISAI"で現像

こんなのありえない…AR 57/1.4は、コニカ一眼レフがAR化(AE一眼化したということ)した際に、コニカF用の52/1.4からリプレースした新型レンズ。52/1.8が旧型同じ焦点距離で(おそらく光学系もそのまま)リプレースされたと思われるのに対し、この57/1.4は先代よりも焦点距離が伸びてしまうという不思議な設計変更がなされた。で、その写りだが。

…何でこんなに普通に写るんだ!おかしいだろ!1965年のレンズなんだぞ!こんなに普通に写ったらおかしいだろ!…そら確かに開放では球面収差が出てほわほわ系の画になるものの、基本的にたっぷりと情報が乗っているので、きちんとコントラストを締めて、ちょこっと彩度を足してやると「こってりくっきり」系の正体を表してしまう…いや、なんかこれ、先日掲載したデフォーカスニッコールの描写そっくりなんですけど…物凄い軸上色収差が乗るところもそっくり(泣

うーん、わからん。パープルフリンジがほとんどまったく出ないし、倍率色収差は極小だし。ピントはぴっちり立つし、だからいい加減に撮るとてきめんにダメ写真になるし…こんなの期待していたレンズじゃないやい!もっとダメでほわほわでそのまんま森山大道を期待しておったんじゃ!(爆 とにかく、夜に撮影した分が大失敗。何で暗部が全く潰れないんだよ!ノクトニッコールかお前は!ノクトならノクトと最初に言えよ!球面収差でほわほわのくせしやがってよ!コマ収差が物凄いくせによ!(泣

と、いうわけで、はっきり言って軸上色収差さえ我慢できるなら、AR 50/1.4を問題にしない!いやしかし、それにしても、変なレンズだなぁ…orz

おすすめ度:☆☆☆(日没後の街撮りに。でも、ISO50なんか使うと写り過ぎてダメです。ISO1600で荒らして使いましょう<そんな使いこなしありかよ…)
写真バトン!



KDNをめでおさんから嫁入りした、N瀬さんからバトンが回ってまいりましたよ。

※ルール。
・質問を一個付け加えて3人以上にまわしましょう。
・最近撮った写真を3枚張りましょう。

●Q1.あなたはフィルム派?デジタル派?

デジタル派。フイルムも使いたいけど経済的な理由が…そーいえば、けーざいさんはどこいったんすかね…

●Q2.好きなカメラメーカー

KONICA(小西六写真商店)コニカのほかに神はなし。コニミノじゃないっすから。

●Q3.現在使ってるカメラ

OLYMPUS E-300改。もう一台買わねば…orz

●Q4.現在よく使ってるレンズ

特にないけど、KONICA AR レンズ全般。ARの写りは神。



●Q5.使ってみたいカメラ及びレンズ

カメラ:やっぱPENTAX K100Dっしょ。いまから来月末か楽しみ(^o^)
レンズ:UC HEXANON AR 28/1.8。これ一度も所有すらしたことないんで死ぬまでに一度は使ってみたい。

●Q6.好きな被写体

1:おにゃにゃのこ。でふぉですねん。
2:街。今必死に撮っているところ。
3:レンズ(死)。レンズでレンズ撮ってどうする…
4:ヌコ。

●Q7.ズームは使う?

基本的には使わない派。銀塩時代は絶対に使わない派だったけど、最近態度が南下中。

●Q8.望遠、広角、標準、どれが好き?

標準レンズじゃ!標準は神!換算100mmなんて気にしにない!(泣)

●Q9.プリントはどこで?

原則キタムラ。金に困るとデルタ。銀塩時代はヨドとさくらやとビック<節操ないねん…

●Q10.撮ってみたいものは?

堀北真希!ついでにプロポーズしたい。石原さとみ!ケツコンさせてもらえるならいつでも入信する。宮崎あおい!あおいたんハァハァ…夏帆とか黒川芽以とか小出早織はもう死ぬほど撮ったからいいや…orzあと、成海璃子たんと悠城早矢ちーと黒川智花さまと綾瀬はるかお嬢様は死ぬまでに一度は撮りたい。それと、多部未華子はまた撮りたい。多部ちゃんはまだ撮り足りない。一応、出来れば年内に(謎



●Q11.写真に目覚めたのはいつ?何故?

うー、写真自体は中学生のころから撮ってるけど、本当に目覚めたのはここ10年かなぁ…大量に撮っていたらなんとなく「自分には才能あるかも」とカンチガイさせてくれる偶然があったからかなぁ。

●Q12.あなたにとって写真とは?

中学生の写真部員みたいですけど「自己表現の手段」ですねん<いい年したオッサンの言うことか…(^o^;

●Q13.あなたにとってカメラとは?

おもちゃ。最高のホビーツール。

●Q14.クリップオンストロボ以外の照明使いますか?

スタジオではスタジオマンさんに全てお任せです。

●Q16.今までに撮った最高の一枚ってあります?

たぶん、写真展に飾ったうちの一枚。blog未掲載です。

●Q17.うお~撮りたい!!て思うとき教えてください

1.グラビアを見て悶々とした時(爆
2.TVでアイドルちゃんを見て悶々とした時(謎爆
3.道を歩いていて写欲を刺激してくれる光景に出会ったとき<嘘くせー(^o^;

●Q18.写真を撮るとき考えてること

人から「あんたなに考えて撮ってんの」とうしろ指を刺されないような写真を撮らねばと…つーか、ぶっちゃけ、モデルさんに「これ私じゃないもん」(否定的な口調)といわれないような写真を撮ることが最低限必要ですよね。

●Q19.写真を撮る時、加工を前提で撮りますか?

はい。囲ったり、曲げたり、覆ったり、焼きこんだり、当たり前じゃないですか。だいたい露出と構図が決まったって調子出し放棄してどうすんの?っていうことで。写真は調子までコントロールして初めてフィニッシュです(いじると本質が見えなくなってしまう「作例」は別です。本blog参照のこと)

※追加質問
●Q20.アレ・ブレ・ボケについてどう思いますか?

・バトンの渡し先
えー、このblog見ている人少ないんで、見ている可能性のある

・中野某魔窟(謎)の店主ときたろーさん
・4/3同盟の盟主、越渓さん
・私の写真の師匠、渡辺英明さん

にお願いしたいと思いますもm(_ _)m

大月駅ホーム

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX FA35/2
ISO200 1/250 f3.5 プログラムAE

*istDでの撮って出し写真。激しく傾いてる…orz
あのぼわぼわの役立たずが、ほんの少し絞っただけで非常に質感のよろしい好描写になるわけです。撮って出しで問題なし(真っ直ぐならね)

長野駅ホーム

CAMERA:*istDs
LENSE:SMC PENTAX FA35/f2
ISO200 1/80 f2.0
RawShooter essentials 2006で現像

名玉と呼ばれるFA35/2。しかし、開放はほわほわですねん…女の子を撮るのには凄くいいんですけど、こんなのでスナップなんかした日にゃ…おまけに、実は調子は硬いという嫌な性格もあって、この写真も調子出しに苦労してます。さらにDs以降のぽわぽわしたローパスを通して撮影すると…拷問かなのかこれは。一種の修行なのか。難行か苦行か(泣

しかし、このレンズ、f3.5まで絞ると性格激変。神レンズに生まれ変わるという困ったじゃじゃ馬くんであります。開放で女の子撮り、絞ってスナップや風景に。これが使いこなしのコツ。

おすすめ度:☆☆☆☆(困ったレンズですが、絞れば神です。本当です)

Monday, June 26, 2006


片岡明日香(Production Harmony)

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX FA 20/f2.8
ISO200 1/100 f11 マニュアル露出
Rawshooter Essentials 2006で現像

これは写真展でも使った作品。これが20mmだということに気づいた人は(たぶん)いない。だって撮った本人も気づかなかったくらいで…初回掲載版はなんとなくしっくり来なかったのでエレメンツ4でフィニッシュした分に差し替えました。ほんのちょっとトリミングしてバランスを整えています。

しかし、FA20/2.8、いいレンズだと思うんですが…イマイチ人気がないのがよくわからない。

片岡明日香さんは「再現ドラマの女王」と呼ばれる女優さん。オムニバス版の渋谷怪談などにも出演(主演)されています。

河中麻系(Office Cherry)

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX FA 20/f2.8
ISO400 1/160 f2.8 絞り優先AE
Rawshooter Essentials 2006で現像

縦位置ばっかりだとあれなんで、同一シチュでの横位置カットを掲載。APS-Cだと20mmはよほどうまく使わない限り、ただの標準レンズ。でも、これ、モデルさんに目いっぱい寄って撮ってるんですけどね。足が切れてるのに左が妙に空いてるのは…失敗です…orz

河中麻系(Office Cherry)

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX FA 20/f2.8
ISO400 1/60 f2.8 絞り優先AE
Rawshooter Essentials 2006で現像

嫌なニュースが飛び込んだ。この写真を現像するのに使ったRawshooterの製造元であるPixematic社にAdobeの魔手が伸びたらしい。上位版のPremiumは販売停止、EssentialsもLightroomのパブリックベータ公開と同時に配布停止となる。正直に言おう、それは困る!

Pixematicの技術のどのくらいがLightroomに取り入れられるのかはよくわからないが、このソフトの色味と調子は他のソフトでは絶対に出てこない独特のもの。作例のようにモノクロで出力する場合、この二つのコントロールが絶妙に作用するのがこのソフトのいいところなのだ。AdobeにはAdobeのポリシーもあり、おそらくPixematicの持ち味のような部分は引き継がれないだろう。しかし、これはなくなっては困るのだ。

最近のソフトはフリー版であっても(レジスト済みであっても)、サーバーでの認証が必要なものが多い。Pixematicに認証用サーバーを止められてしまうと、使用権のあるソフトを別のPCに再インストールする際にとても困るのだ。デュアルコア時代に突入し、VISTA発売を目前に控えたこのタイミングで、この顛末は本当に厳しい。どう考えてもこのタイミングでのPCの入れ替えは無意味なのだ。うーん、困った。本当に困った。

縦位置ばかりで恐縮ですが、FA20/2.8の作例です。モデルはマケイたんこと河中麻系さん。本blogへの写真掲載にあたり事務所の許可などは一切取ってませんのでお問い合わせなどはご遠慮くださいm(_ _)m

おすすめ度:☆☆☆☆(このレンズもくもります。幻となったFA18/2.8亡き今、このレンズはもう一度見直されてもよいのではないかと…)

金城佑実

CAMERA:*istD
LENSE:不明
ISO200 1/2000 f4.5 絞り優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

解像感云々いっても、薄暗いコントラストの低い作例ではしょうがないので、日中晴天下での開放作例を一葉。別に同意を求める気はないけど、きれいに写ってると思いません?

金城佑実もどこ行っちゃたんでしょうね…

仲村瑠璃亜

CAMERA:*istD
LENSE:SMC PENTAX F*300/f4.5
ISO1600 1/60 f5.0 絞り優先AE

瑠璃亜でもう一枚。
F*300/4.5は憧れのレンズだった。銀塩時代、α一筋だった自分だが、のちにF*250-600/5.6を買ってしまうことになるペンタ一筋の友人がこのレンズをZ-1pにつけてずっと使っていた。その友人は、ペンタ転向以前はずーーーーーーーーーーーーっとT-80を愛用していたという非常に変わったカメラ遍歴の持ち主なのだけども、その彼にたまたまボディごと渡してもらって(場所は小山遊園地という謎設定)ファインダーをのぞいてぶったまげた。とにかく、ファインダー内の像がめちゃきれいなのである。適当に狙った人物の髪の毛の一本一本がきちんと解像しているのがわかる…こんなのミノルタではありえん!(と、当時は思った)

銀塩からデジタルに転向する際にペンタックスをチョイスした理由は、とにかくこのレンズを使いたかったからという部分が大きい。口径の小さいレンズであるゆえ、暗所での撮影に大きなハンデのあるレンズであるが、その写りの確かさは現時点でも比類のないものといえる。安く手に入るので金に困っては売り、買い、また売り、買いを繰り返し、今は一本も手元にないが(一時期4本あった…orz)、K100D投入の暁にはまた使いたいレンズだ。

おすすめ度:☆☆☆☆(画質は最強。小口径とすぎる三脚座が魅力をスポイルしがちだがそこは我慢)

お台場(雅)

CAMERA:*istD
LENSE:SIGMA 55-200/f4-5.6 DC
ISO400 1/1000 F8 マニュアル露出
SILKYPIX Developer Studio 3.0Beta 0.0.8.0で現像
モデル:仲村瑠璃亜(Yellow cab)

雅は現サンズの野田社長が、Yellow cab時代の末期に中村龍史(元TPD)の東京メッツにインスパイアされて作ったダンス・ボーカルユニットといわれる。本人の口から直接聞いたことはないので、多分そうなんだろうという。コンセプトは「女性版一世風靡セピア」で、実際にカバー曲も演ってたし、公演で哀川翔先生のお姿も見かけたのでそこはまぁそういうことなんだろうと思う。ライバルであるメッツの消滅と活動母体であるYellow cabの分裂騒動という二重のトラブルに見舞われ、残念ながら現在は活動を停止してしまった。しかし、その精神は(なぜか)サンズのフットサルチームである「Carezza」に脈々と息づいている。

写真はYellow cab分裂騒動の際、cabに残留する形で雅を脱退した仲村瑠璃亜。サンズに移籍してたら今頃はフットサルさせられてるんだろうなぁ、と思うと、人生の岐路の決断ってばやっぱ重要だなと思わずはいられない。写真と全く関係ないけど。

で、SIGMA 55-200/4-5.6。これだけ写りゃ文句ないでしょ。どうですかね?

お台場

CAMERA:*istD
LENSE:SIGMA 55-200/f4-5.6 DC
ISO400 1/1000 F8 マニュアル露出

シグマの名玉55-200/4-5.6。とにかくよく写る。どこぞの赤○巻を問題にしない。この写真はF8まで絞っているが、ボケがうるさくなるとかそういうことも一切ない。建築物を撮っても開放からきちんとした像を得られる。とにかく「よく写る」

ただし、色ノリやら階調性やら求めるととたんに落第生になってしまう。そういうものをこのレンズに求めてはいけない。中古で1万円ぽっきりのレンズなんだから。でも、どこぞの赤○巻よりはだいぶマシ。

絶品お買い得レンズ。

おすすめ度:☆☆☆☆(最高のCPレンズ。どこぞのメーカーも見習って欲しい)

Sunday, June 25, 2006


佐々木守

CAMERA:*istD
LENSE:PENTAX FA 77/f1.8 limited
ISO200 1/80 F4.0 シャッター優先AE
赤坂・コダイにて撮影

著名人の写真を撮るのは緊張する。それは、著名人というものにはある一定のパブリックイメージがあり、かつまたそのイメージをご本人がきちんと体現していることがほとんどだからだ。したがって、撮影したはいいが「誰これ?」となってしまうような写真は絶対にNGとなる。見たままか、それ以上にご本人の個性がよく出ているような写真を撮りたいと考える。

FA77は取材をしていたころ、ほとんどこれ一本に頼っていたレンズ。とにかくよく写る。そして、カメラマンの意図を軽く超えたところでの描写をやってのける。このレンズで撮る限り、まず失敗はないと考えていた。また、著名人というのは巨匠であればあるほど、近寄りがたいオーラを発しているもので、77mmという画角は遠からず近からずという、実にいい距離で写真を撮らせてくれる玉でもあった。

写真は脚本家の故・佐々木守氏。日本で最初の「スター脚本家」である。倉本聡、山田太一らはこの人の次の世代になる。同じ時に実相寺昭雄監督も撮影したが、同じ露出だととにかく「頭」が飛んで困った覚えがある…

富士吉田

CAMERA:*istD
LENSE:PENTAX FA 77/f1.8 limited
ISO200 1/180 F2.0 絞り優先AE

FA77にはアキレス腱がある。それは後群が激烈にくもりやすいということだ。単にくもるのではなく、飲み終えた牛乳瓶の底のように向こうが見えないくらい乳白色に曇る。これはクリーニングで直るらしいが必ず再発する。そして、エレメントを交換しても意味がない。2本持っていたが2本ともくもって死んでしまった。今はもう手元にない。だが、また買うだろう。買わざるを得ないのだから。

このレンズには「絶対的」で「卓越した」描写力と表現力がある。この写真なんて、ただ何気なく富士山を背景に駅名表示を撮っただけなのだけど、物凄く穏やかな雰囲気が出ている。はっきり言って撮影した本人の実力は関係ないくらいよく撮れている。もし、一本しかレンズを持つことが許されない日が来たら、迷わずこのレンズを選ぶ。それくらい凄いレンズ。ただ、絶対にくもることさえ覚悟できるなら。

おすすめ度:☆☆☆☆☆(くもることは覚悟しろ!このレンズが最高だ。これ以上はない!)


ノスタルジック・カー

CAMERA:*istD
LENSE:PENTAX SMC-FishEye-Takumar 17/f4
ISO3200 1/30 F5.6 絞り優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

ノーズからみた自動車を魚眼で撮るのは定番ではあるけれど、この作例のように屋根が曲がっちゃうのは悲しい。できれば歪曲修正で直してあげたい。やらないけど。

このレンズの最大の欠点はパープルフリンジが激しすぎること。このような展示会でボンネットに照明が写り込んだりする場合、修正不能なほど激しいパープルフリンジを生じる。ほとんどの人はそんなことに気がつかないといってしまえばそれまでだが、気かつくと消したくなるのが人情ではないか。しかし、そのような願いが叶えられないほどこのレンズのそれは激しい。CS2で紫色の色域を指定し、そこから全部色を落とすという作業でなんとか見えなくすることは出来ると思うが、紫色の車なんかいた日にゃあーた…

江古田行きのバスの中で

CAMERA:*istD
LENSE:PENTAX SMC-FishEye-Takumar 17/f4
ISO3200 1/15 F5.6 絞り優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

Sマウント時代のTakumarには魚眼が2本あり、もう一本は18/f11というパンケーキスタイルのレンズだった。18/f11がパンケーキにこだわった結果(かどうかは定かでないが)ピント位置固定といういまいち使いにくいものだったのに対し、準パンケーキと呼んで差し支えない薄さのこの17/f4はごく普通の仕様になっており、一部の点を除けば大変使いやすい製品になっている。

ほとんどの欠点はKマウント化された際に改善されているので、いちいちあげつらう必要もないわけだが、一応列記すると、フードが付けられないためコントラストがイマイチ、フイルターに素通しがない、パンフォーか指標がイマイチ意味不明、といったところ。全部Kマウント化された際に直ってるので、実用重視の方はそちらを使うべき。

このSMCT17/f4は開放こそにじみを伴う古臭い絵柄になるが、一段絞れば作例のようにすっきりとした像を結んでくれる。行き先案内板の江古田の文字はモノクロにしたせいでカチッとしたワケではなく、カラーでも問題なく解像していた。もちろん、*istDの卓越した解像力あればこそではあるのだけど。

その、*istD。高ISOノイズでいろいろ叩かれたことがあるが、今見返してみると、ISO3200が問題なく使えているのが恐ろしい。同じ条件でE-300やD200を投入した場合、得られるのは「素晴らしき砂絵の世界」だろう。あの当時、なんであんなに高感度ノイズが許せなかったのか、今となっては全くわからない。人は変わってゆくもの、というより、デジタル技術に過剰な期待があったんでしょうなぁ。そんな時代の一葉です。

おすすめ度:☆☆☆(出来ればKマウント版を使いたいが、流通量的にはこちらのほうが入手は容易)

品川(高橋雅子さん)

CAMERA:EOS 5D
LENSE:CANON EF 24-105/f4L IS USM
ISO200 1/200 f5.6 絞り優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

EF24-105/4L ISはキャノン初の手ブレ補正機能搭載標準ズーム。発売直後はいろいろ話題を呼んだらしい(謎) この個体はこってり系で色のりもよく、発色もきれい。テレ端での解像力もあり、5Dで使うにはもってこいの一本。5Dの手ブレしやすさはまさに神!なので、その歩留まり率向上にとても役に立ちそうな一本。

作例は惜しくも2位(クラス1位<嘘)となった某コンテストでの写真。本当はこのカットが本命ではなかったものの、印刷トラブルなどでこれに決定。あとで調べたらこの前後の10カットほど(本物の提出予定写真含めて)は手ブレで全滅だったので、これが提出分となって大正解だった。

しかし、5D、何でこんなに手ブレしやすいんですかね?

おすすめ度:☆☆☆(よいレンズだと思います。気軽に買える値段ではありませんが…)

品川(高橋雅子さん)

CAMERA:EOS 5D
LENSE:CANON EF 70-300/f4-5.6 IS USM
ISO200 1/125 f5.6 絞り優先AE
Silkypix"AJISAI"で現像

別にモノクロにしたくてしたわけじゃなくて、モノクロにでもしないと解像感が出てこない。また、別にアンダー目が好きなわけじゃなくて、これくらいにしないと肌の調子とかが全然出てこない。元画像は何も解像していないどこにもピントのないつるつるの奇妙なアニメ画。

自分、もっと修行しないとこのレンズから欲しい調子は引き出せません。完敗です。

スペック的にはとても便利。L玉じゃないのでコストもお徳。画質は好みなので、この画質で問題なしという場合はCPのよいレンズなのかもしれない。ただ、個性のようなものは全くないレンズ。

おすすめ度:☆☆(自分には使いこなせませんが、便利なスペックなので便利さ優先の方はどうぞ)